■当院の乳腺疾患検査治療体制について
当院は乳腺疾患につきまして下記のような認定施設で あり、検査治療体制をとっております。
| 日本乳癌学会関連施設 | |
| 乳癌精密検査認定医療機関 | |
| 日本臨床細胞学会施設 | |
| マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 | マンモグラフィ検診施設画像認定施設 |
| マンモグラフィ読影認定医 | 外科:竹口東一郎、村上聖一 放射線科:吉住和弘、浦門忠仁 |
| マンモグラフィ撮影認定技師 | 井上義晴、鶴田由美子、宮本寛子 |
| 日本乳癌学会認定医 | 村上聖一 |
| 認定病理医 細胞診専門医 | 岸川正大 |
| 細胞検査士 | 鳥居久二、民本重一 |
| がん化学療法看護認定看護師 | 須﨑 了子 |
| リンパ浮腫セラピスト | 山川 由子 |
検査治療手順
- 触診 乳房超音波 マンモグラフィ → 穿刺吸引細胞診
- 穿刺吸引細胞診にて判定不能 又は、 超音波で腫瘤認めずマンモグラフィにて微細石灰化(カテゴリー3~4以上)のみ → マンモトームでの組織診断
- 乳癌の確定診断がされた後の検査
CT MRI (必要時骨シンチ)
他臓器転移、腋窩リンパ節腫大なし → 熊本大学乳腺内分泌外科でセンチネルリンパ節生検(1泊2日) - 乳癌の治療
1.術前化学療法
2.手術
3.術後補助療法
・化学療法
・ホルモン療法
・放射線治療
初診時
乳腺についての自覚症状、乳腺検査希望や乳癌健診での要請査で来院された方には 視触診に加え 乳房超音波(以下US) マンモグラフィ(以下MMG)を行ないます。異常が指摘された場合、必要に応じて穿刺吸引 細胞診(以下FNAB)まで初診時に施行します。
さらに精密検査が必要な場合
FNAB にて診断がつかない症例やUS
にて腫瘤影を認めずMMG にて微細石灰化病変(カテゴリ3~4
以上)を呈する症例にはマンモトーム生検(以下MMT)を施行します。MMT は0.5cm以下の小切開創から病変の一部を採取し病理組織診断を行うことです。外科的切開生検と比較すると傷痕が小さく、縫合は不要です。
痛みもほとんど無く、整容性に優れ、入院の必要もありません。病理組織診断の結果は約1週間で判明します。
ホルモン感受性(ER・PgR),HER2,核異型度ならびに脈管侵襲の有無など術後補助療法に必要な情報は2週間ほどで判明します。
術前化学療法(ネオアジュバントケモセラピー;以下NAC)による腫瘍縮小後に乳房温存術(以下Bp)を行う場合にはMMT が必須です。
乳癌の確定診断がされた後の検査、治療
次に乳癌の確診が得られた場合は、US、MMG に加えCT,MRI あるいは骨シンチにて腋窩リンパ節転移の有無や腫瘍の拡がり、ならびに他臓器転移の有無を評価します。
遠隔転移がなく、腋窩リンパ節の腫脹も認めない症例は、熊本大学乳腺内分泌外科にセンチネルリンパ節生検(以下SNB)を依頼します。SNB は乳がんの近くにラジオアイソトープと色素を局注し´見張りリンパ節´を同定採取し、転移の有無を検索することをいいます。SNB でリンパ節転移が認められなければ腋窩リンパ節郭清は省略可能です。この方法を用いると、腋窩リンパ節に転移のない症例(全体の約60%)への不必要な郭清を避けることができ、腋窩郭清に伴う合併症(上肢の浮腫や知覚障害など)を減らすことができます。SNBには一泊二日の入院が必要です。結果は一週間以内に判明します。
手術に関しては、乳癌診療ガイドラインの基準を満たす症例にはご本人の同意を得てBp を施行します。Bp適応外の方でも、NAC により腫瘍の縮小が得られればBp が可能となる症例には積極的にNAC を勧めています。この場合あらかじめMMT により乳癌の性状を評価しておく必要があります。2005 年以降当科における乳房温存率は45~50%で推移しています。
術後補助療法に関しては、再発リスクが中等度以上の症例には化学療法を行います。初回治療は入院で、2コース目以降は外来治療室で行います。副作用がつよくあらわれる方は入院での治療継続も可能です。
乳癌の約2/3は、ホルモン依存性癌です。その多くは、ホルモン療法によく反応するので、ホルモン療法の適応となります。ホルモン療法は、閉経状況によって使用する治療法が異なります。Bp 施行症例は局所再発予防のため残存乳房に放射線照射が必要です(75 歳以上の症例や合併症のある症例を除く)。
放射線治療も外来通院が原則ですが、遠方の方などは入院加療も可能です。
| US | 乳房超音波 | MMG | マンモグラフィ |
| FNAB | 穿刺吸引細胞診 | MMT | マンモトーム |
| SNB | センチネルリンパ節生検 | NAC | 術前化学療法 |
| Bp | 乳房温存療法 |
